Tシャツの素材と種類について

1、生地の素材と種類

この図はTシャツに使用される主な素材で、きじからで使用する生地にも使われています。素材は天然繊維と化学繊維の二つに大きく分けられており、みなさんがよく知っているコットンは種子繊維になります。

また、コットンにポリエステルなどを混ぜて作った繊維のことを混紡繊維と言います。この2種類を混ぜると、コットンの特徴である「肌触りがいい」さらにポリエステル の特徴である「汗をかいてもさらっと着用できる」Tシャツができるというわけです。ようするに混紡繊維はその素材のいいとこどりができるというわけですが、ひとつ注意点があります。混紡率によっては素材のデメリットも発生しますので、例えばポリウレタンのようなどうしても劣化しやすい素材を混紡すると、何回も洗濯を繰り返した生地からポリウレタンの擦り切れた糸が出てきたりします。(ポリウレタンは2%混紡するだけでかなーり伸びるので、スキニーパンツなどにもよく使用されています)

下記に生地の種類も詳しく説明してありますので、ぜひご覧いただき、お好みの素材や生地を見つけてくださいね。

コットン(綿)

定番の素材です。コットンは肌触りがよく、Tシャツの他にタオルや布団などにも使用されることが多いです。
吸水性が高いため、汗染み・濡れると肌に張り付くというデメリットがあります。

ポリエステル

化学繊維の一つで、速乾性と形状安定性に富んでいます。また熱にも強いです。
汗をかいてもさらっとしているので運動目的のTシャツによく使用されます。
化学繊維ならではの肌触りと静電気が起きやすいことがデメリットです。

レーヨン

シルク(絹)に似せて作られた再生繊維。ドレープ・光沢に富んでおり、吸湿性が良いので夏でもさらっと着用できます。
また毛玉ができにくいのも特徴です。
ただ取り扱いが難しく、水に弱く縮みやすい、シワになりやすい、シミができやすいなどのデメリットがあります。

ポリウレタン

かなり強い伸縮性があります。
例えばコットン100%の生地はほぼ伸びないのに対し、コットン98%にポリウレタン2%を混ぜただけで、かなりの伸縮性が見られます。
ただ摩擦や湿気にも弱く、かなり劣化しやすい生地です。
ポリウレタンが劣化すると繊維が切れて毛羽立ったような状態になります。

ナイロン

摩擦に強く伸縮性にも富んだ生地です。
またシワになりにくく水にも強く天然繊維に比べてかなり軽いのが特徴です。
デメリットは、吸湿性が悪く汗などで蒸れてしまうこと、熱に弱いこと、日光などで黄変することが挙げられます。

種類

生地の種類は様々ですが、ここではきじからのTシャツに使われる主な生地の種類を紹介します。

平編み(天竺)

よこ編みの基本的なもので天竺と呼ばれることが多いです。表目と裏目がはっきり分かれていて、表裏がわかりやすいのが特徴。よこ方向の伸縮性が大きいです。きじからで取り扱っている生地もこの天竺という生地が多いです。

裏毛編み

地糸の他に裏毛糸を使用して編みます。表面には地糸の網目があらわれ、裏面には裏毛糸のループが浮くように編まれています。

厚地で保温性に富んでいるので、トレーナーなどに使用することが多いです。

両面編み(スムース編み)

両面編みの生地で表裏とも平編みのような外観を持ちます。肌着などにも使用される生地です。

鹿の子編み

鹿のこ(カノコ)の模様に似ていることから付けられました。表面に凹凸があり通気性が良いためスポーツウェアやポロシャツなどに使用されることが多いです。平編みに比べて伸縮率が少ないです。

ゴム・リブ編み(フライス・テレコ )

よこ方向の伸縮性が平編みよりも大きく、総称してゴム編みリブ編みと呼ばれます。弊社では主に袖口や衿ぐりの部分に使用します。

フライス は表面がフラットになっていますが、表裏とも縦に筋が入ったように編まれています。テレコはフライス よりも凹凸があり、あぜが入った表面になっておりフライス よりも厚みがあるイメージです。